順調に育った新人が、2年目に急に辞める…人事が知るべき“2年目の孤独”

皆さんは、「2年目の孤独」という言葉を知っていますか?
スポーツ界でよく使われる「2年目のジンクス」をなぞらえた表現で、弊社で長年、採用・人材育成の責任者を担っていた者が使っていた表現なのですが、新人・若手の育成のポイントを考えるうえで重要なキーワードだと感じたので、今回はこれをテーマにしたいと思います。
■2年目の孤独とは
入社1年目の新人は周囲の関心が高くフォローも手厚い。また、入社3年目というタイミングも節目とおいている企業が多く、入社3年目を対象とした階層別研修やキャリア面談等の施策を行っています。
一方で、1年目と3年目の狭間となる2年目に対しては、人事や職場から関心が低くなったり、研修や面談の機会もなくなり、周囲の関わりが手薄になる。その結果、必要以上に不安や悩みを一人で抱え込み、孤独感を感じやすくなる…1年目は順調なようにみえたが、2年目で急につまずいてしまうという状態も起こりやすいのです。
新人のフォローを目的としてリリースしたサービス「ReCoBook」に対しても、実は「2年目の社員から使いたい」という声を頂いています。「1年目は手厚くフォローしているから大丈夫。しかし2年目になると急に停滞する。」というわけです。
意外と体系化していない企業が多い「新人育成」~うまくいく考え方の基本~

4月まであとわずか。新入社員を4月に迎え入れる企業では「新人育成」は関心の高いテーマだと思います。一方で「意外に体系的に考えられていない…」との声もよく聞きます。そのような方のために、今回は、新人育成施策を検討するうえでの基本な考え方を整理してみました。
■一気に戦力化はできない。まずは「ステップ」を考える。
新人育成の目標の1つは早期戦力化でしょう。ありがちなのは、いきなり戦力化レベルの期待をかけて、一気に戦力化させようとしてしまうこと。
しかし、新人が戦力化するまでにはいくつかのステップがあり、このステップを飛ばすことはできません。戦力化までのスピードを速めるには、このステップは飛ばして一気に戦力化させるのではなく、一段一段のぼるスピードを速めていくことが必要です。
新人育成施策を考えるにあたっては、この成長のステップを自社なりに定義していくことからはじめます。<図1>は、成長のステップを弊社なりに整理したものです。こちらを参考にしながら、そもそも新人にとっての「戦力化」とはどのようなレベルを求めるのか、戦力化までのステップはどの程度あるのか、それぞれのステップでどのような状態を目指すのかを定義してみてください。
■その後の成長度を左右する「
どうする?突然の「退職したい…」への対応 良い例/悪い例
- update:
- 2015 03/16
- カテゴリ:
- 離職

人事面談の際に、新人からこんなことを切り出されたら、人事担当としてどういう対処をしますか?
● 入社して1年が経過しようとした2月中旬のフォロー面談で…
「突然なんですが、会社を辞めたいと思っているんです。もともとは、企画の仕事を希望して入社したのですが、今現在の営業の仕事については、正直言ってあまり興味がもてません。これといった成果も出せず、自分に向いているとも思えないんです。実は知人から私のやりたいと思っていた企画の仕事ができそうなB社を紹介してくれるとの話もあって。退職の方向でこの先のことをご相談できればと思っているのですが・・・」
新人にとっては、入社して1年というタイミングはいろいろ振り返る時期ですし、中にはこのように「辞めたい」と思う人も少なくありません。1年以内に「辞めたい」と思ったことがある人は、6割にも上るという調査結果もあります。
今回は、退職を切り出してきた新人に対して、どんな対処ができるといいか?Bad例とGood例でお伝えします。
■本来的には、マイナス情報を早めにキャッチできるしくみに!
「辞めたい」と