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あなたならどうする?!「トンデモ」新人への対応法

update:
2015 05/18
カテゴリ:
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春になると、周囲がびっくりするような言動をとる「トンデモ新人」の話題がにわかにメディアを賑わせます。新人と上の世代との生育環境の違いを考えれば、「アタリマエ」の感覚が異なることに不思議はありません。その中でも特に、ビジネスの世界の前提から大きく外れた極端な例、すなわち「トンデモ」行動が増えてきているのは確かなようです。

 

今回は、そんな「トンデモ」行動に遭遇したとき、受け入れ側はどのように対応したらよいかを考えてみたいと思います。

 


 

■トンデモ行動4タイプ

 

1.知識・経験不足からくるトンデモ行動

 

敬語が使えない、語彙が少ない、漢字を知らないなど、言葉の問題は知識不足の典型例です。

 

また、コミュニケーションツールの使い方を知らずに、周囲を驚かせることが多いようです。大学生の就職支援を行っている知人は、手紙を出したり、友人宅で電話を取り次いでもらったこともない学生がいると嘆いていました。その結果、エントリシートを郵送するのに、封筒に封をせず、切手も貼らずにポストに投函する。OB訪問をしようと企業に電話をかけて、話したい相手が直接出ないと電話を切ってしまう…。

 

私たちの世代からすると驚愕するようなことですが、メールや携帯電話が幼いころから身近にあった世代ですから、それらを基準に考えているとすれば、理解できない話ではありません。

 

 

2.自己中心性からくるトンデモ行動

 

「急ぎの仕事があっても、友達と約束があるからと帰ってしまう」「自分として頑張ったことが認められないと、不機嫌になる」「入社翌日に有休をとりたいと言う」など、状況や相手の思惑を置き去りにして、自分を優先した発言や行動をとってしまうケースです。

 

仕事において当事者意識をもつことは重要ですが、つねに「私」という一人称で物事を進めることはできません。他者の立場に立ったり、状況を客観的に眺めたり、時には自分と他者を含む「私たち」という立場に立つことが求められます。

自分の中に様々な視点を育てていくことはある種の成熟といえますが、自分視点が極端に強い新人は、ここに大きなハードルがあるかもしれません。

 

 

3.人間関係に関するトンデモ行動

 

組織においては、相手との関係性に応じて適切な距離をとると同時に、自分から積極的に働きかけて周囲との関係を作る必要があります。しかし、「友達と話す調子で社長に話しかけ、周囲が戦々恐々」「職場の人に一切心を開かない」「困っている人がいても手伝おうとしない」といったように、人との距離の取り方が極端になっているケースがあるようです。

 

また、「親が欠勤の連絡をしてくる」「残業に対して親からクレーム」など、親子関係に対する感覚が食い違う場合もあるようです。

 

 

4.自律性の不足からくるトンデモ行動

 

たとえ仕事の経験が浅くとも、任された仕事に積極的に取り組む主体性や、自発的に質問をしたり、仕事をもらいにいく姿勢はもっていてほしいと思う方は多いのではないでしょうか。とはいえ新人なので、言われたことをやるだけで精いっぱいという状況ではあります。しかし、上司が「そろそろお客様が来る時間だから受付を見てきてくれる?」と伝えたところ「いました」という報告だけが返ってくる、というような「言われたこと以外何もやらない」「指示がないと何もしない」といった消極的な様子は、周囲の期待を大きく挫くタイプのトンデモ行動です。

 

 

■トンデモ行動が本当に「トンデモ」ない理由

 

実は、こうしたトンデモ行動は、単なるマナーや礼儀の問題にとどまりません。

上で挙げた「良好な人間関係」や「自律性」は、仕事に対するモチベーションを生み出す要因でもあるのです。

 

さらに、知識や経験不足、自己中心的な主張によって周囲になかなか認めてもらえないとなると、「この会社・仕事で力を発揮し、やっていける」という手応えも得にくくなります。

 

この状況を本人が変えたいと思い、職場に適した行動を学んでいければ事はスムーズですが、周囲から見てずれた行動をとっている自覚が本人にない場合、対応はさらに難しくなります。

 

 

■トンデモ行動にどう対応するか

 

それでは、トンデモ行動に遭遇したとき、職場側はどう対応したらよいでしょうか。

言葉づかいやツールの使い方のようにある種の「解」があるものは、指摘をしたり、周囲が見本を示したりすることができます。

 

一方、人とのかかわり方や物事のとらえ方のように、正解はなく、場面や相手に応じて判断が必要なものについては、まずは、都度伝えていくことを意識しましょう。

 

その時には、本人がその行動を選択した背景を理解する努力が必要です。誰しも、自分を理解しようとしてくれる相手には心を開き、期待に応えようとするものです。なぜ、そのような判断をしたのか?聞くことから始めてください。

その上で「この状況で優先すべきことは何か?」「相手との関係がどうであればよいか?」「そのためにどのような行動をとれるとよいか?」と問いかけながら、会話をすることが有効です。

 

アタリマエの違いに反応して「トンデモ新人」とラベルを貼るのではなく、同じ職場で働く仲間として、お互い様の精神でコミュニケーションを重ねていくことが大切です。