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意味のない「新人日報」は、もう終わりにしましょう

update:
2015 04/20
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新人が入社すると、最初の義務として社会人の基本である報連相の習慣化を狙って、新人日報を課す企業は多いと思います。

しかし、残念ながら形骸化してしまうケースもあるようです。一定期間を過ぎると、書くことすら辞めてしまう・・・このような声も耳にしました。

今回は、日報を効果的なものとして機能させるためのポイントをお伝えします。

 


 

■実はこんなにある!新人日報の効果

新人という時期に日報を課すことの効果について、何社かにお話を伺ったので代表的なものをご紹介します。

 

<学習事項の定着化/内省による気づきの促進>

日報は、一定の時間をとって自分の行動や考えを文字に落としてみるという、一番シンプルな内省手段だと思います。書いてみることで、新たな発見・気づきを促進したり、振り返りの習慣を身につけさせたりという効果を日報に期待しているという企業が多いです。

 

<ビジネスマナーの習得>

ビジネスパーソンとして文書を書いて他者に伝える練習の機会を日報とおいている企業もあります。読む人を意識してわかりやすく伝えられるか、適切な表現を用いているか、誤字脱字はないかなど、社会人にとって基本となる「仕事の報告」の仕方を学んでもらう効果です。

 

<コミュニケーション手段>

ある企業では、日報をメールで記入し、全社員に毎日発信するという運用をされていました。日報を社員全員に新人を知ってもらう手段として位置づけ、いろいろな部署の人達と協働をするパイプをつくるためだそうです。新人からの一方的な発信ではなく、その受け手である先輩社員からの返答を期待していて、新人と先輩社員とのコミュニケーションのきっかけとして位置づけられています。

 

<適切なフィードバックを受ける機会>

日報は日々あったことを報告する手段です。やっていることが可視化され、読み手に伝わるわけですから、適切なフィードバックを受けるきっかけにもなります。日々の対話を通じてフィードバックを受けられるのが理想ですが、周囲がいつも新人のために時間をとれるわけではありません。日報という文字による手段で、最低限のフィードバックを受ける機会を担保したいというケースもあります。

 

 

■意味のない「新人日報」にしないためのポイント

このような効果があるにもかかわらず、形骸化してしまうのは、なぜでしょうか?ReCoBook(レコブック)の開発にあたって様々な企業に日報に関するインタビューを行ったところ、うまくいっていない企業では、
目的がきちんと新人に伝わっていない→毎日書いていると、書くことがなくなる
→周囲が見ているかもわからず、やる気がなくなり、時間が無駄になる
→さらに意味を感じられなくなり、コピーで済ます
→周囲は新人が何をやっているかわからない、新人は周囲への信頼を失う
→結果、日報で身につけてほしかったことが身につかない・・・
というBadサイクルが見えてきました。

このようなサイクルに陥らないために、下記3点をおさえましょう。

 

1.目的・効果を認識する

日報を書くのは書き手である本人で、自分のために日報を書くというのが第一義です。日報を書くことが、自分にとってどのような意味・効果があるのかを、「新人の日報の効果」を参考に新人に伝えてみてください。

 

2.書く期間を決める、時期によって目的を変える

多くの企業にお話しを聞くと、いつの間にか日報を書かなくなった・・・という企業もあります。「いつの間にか」というのが、前向きな意味であれば良いのですが、そうでないケースもあります。

新人の成長段階に応じて、最初の3ヶ月は報連相やビジネスマナーを身につけるために毎日記入することを重視、それ以降は月単位で自分の成長レポート書きPDSを回すなど、時期と目的に区切りをつけることで、目的を意識しやすくすることができます。

 

3.日報を提出させるなら、受け手もしっかり反応する

ある企業の新人にインタビューした際に、このようなことを言っていました。

「日報は自分にとって意味があることだとわかっているのですが、上司の反応がないので何を書いたらよいかわからなくなってきました。ある日、前日の内容をコピーしてそのまま提出したのですが、全然気づいてなかったみたいです。」「日報を全社にメールしていると、たまに返信をくれる先輩がいて、見てくれているんだな、と思う。見てくれている人がいるなら、書き続けようと思います。」

この発言は、イレギュラーなケースではなく、日報をめぐる新人の本音かと思います。報告するからには、読み手に見てもらえているのかどうかは、大変重要なことです。

日報に書いてあったことを一言添えて「○○って書いてあったけど、大丈夫?」と新人と話すだけでも、新人は「この人は見てくれている。信頼できる」と感じるものです。

新人日報の中には、新人の成長に導く関わりをするための重要な情報がたくさん書かれています。新人日報の読み手側も、新人の育成のための重要なツールとして位置づけることが必要です。

 

使いかた次第で、新人日報は効果的なツールになりえます。「毎年書かせているからなんとなく今年も日報書かせる」ではなく、改めて自社にとって新人日報を書かせる意味を考えてみてはいかがでしょうか?