ReCoBook(レコブック)利用企業の声

Case.8

新人若手の離職防止のためのマネジメント改革

[株式会社ホンダカーズ神奈川北]

ReCoBook導入事例と新人育成の取り組みをホンダカーズ神奈川北株式会社 専務取締役 営業統括部長 田渕様(写真左)と綱島店の店長の萩原様(写真右)に伺いました。

【ホンダカーズ神奈川北株式会社について】ホンダ車の正規ディーラーとして神奈川県北部を中心に12店舗を運営しています。新車・中古自動車の販売、車両の整備、レンタカー、自動車部品・用品の販売、損害・生命保険の取扱いを行っています。従業員180名(2015年3月末時点)

【新卒採用状況】営業・サービス(技術)・アシスタントの3職種で毎年約20名を採用し、導入研修後に各店舗に配属されます。2年目終了までを「トレーニング期間」と位置づけ、OJTや各種研修を通じて新人の育成を行っています。

まずは目の前の離職を1人でも減らすことを決意

ReCoBook導入する前の貴社の人材育成に関する課題感を教えてください。

【田渕専務】うまく人材育成ができていないのでは?という問題意識はありました。採用~育成~業績がきちんと連動しているのが一番良いと思うのですが、なかなかうまくいかない。毎年「営業」「サービス(技術)」「アシスタント」の3職種で20名ほど新卒採用しているのですが、思ったほど定着せず、若手が育たなかったり、店舗によっては店長も日々の業務で忙しく人材育成まで手が回らないという状況もありました。人事制度を変えたり、社内の風土改革を試みたり、いろいろ試行錯誤はしていたのですが、どれも大きな手ごたえは感じられていませんでした。

ReCoBook導入に至った経緯を教えてください

【田渕専務】きっかけは採用広報でお世話になっていたリクルートキャリアの担当から紹介されたことです。それまでも採用に限らず、入社後の人材育成について広く相談に乗ってもらって一緒にやっていたのですが、「まずは新人の離職を減らしましょう」と強く勧められました。今思うと、当時は社内の制度や風土の改革など、いわば「体質改善」の方に注力していたのですが、縁あって弊社に入社してくれた若者が早期に離職してしまっている現状を直視した時に、それをまず食い止めること、イメージで言うと「絆創膏を貼ること」、まずはこれを徹底的にやろうと覚悟を決めました。今思うと、ReCoBook導入で何か良くなるかもしれない、という藁にもすがる思いだったのかもしれませんが(笑)

具体的にどうやってReCoBookを利用していますか?

【萩原店長】 各店舗で<日誌>と、毎月1回の<こころチェック>を実施しています。私の担当する綱島店では入社1・2年目の8名のスタッフが対象です。日誌は新人に業務終了後に書いてもらい、店長である私や直属の上司(課長・工場長)も確認し、コメントを記載しています。こころチェックは、報告書を見ながら新人と毎月面談を行ったり、どういう関わり方、育成をしたらよいか上司と共に会話する材料にしています。

客観的に見えるようになることのインパクト

現場で使ってみての率直な感想を教えてください。

【萩原店長】同じ店舗にいるので、スタッフのコンディションはなんとなくは分かっているつもりではいましたが、<こころチェック>の結果で、客観的・具体的に見せられると、ハッとしますね。これまでは、なんとなく落ち込んでいるんじゃないかと感じていても、手を打てないまま気づいたら時間が経ってしまうこともあったのですが、1ヶ月に1回、必ず現状を直視する機会があることで、どうしたら良くなるか?本人と結果を見ながら話をするようになりました。以前は、「辞めたいのであれば辞めればいい、合わないのだったら仕方ない」とどこかで考えてしまっていた気がしますが、今回のReCoBook導入に際し「辞めさせないことがまずは重要」と会社から明確にメッセージされたことで、現場の意識も変わってきたと感じています。

具体的に使ってみてどういうことを感じましたか?

【萩原店長】店長である自分からから見ると、ある新人の状態が良くなってきたな、と思っていたのに、こころチェック上で回答された本人の認識は何も変わっていなかったことがありました。また、同じ店内に毎日一緒にいますし、困ったことがあればいつでも相談してくれればよいし、新人から相談してくれるはずと自分は思っていました。ですが、ある新人のReCoBookの日誌には悩みがツラツラと書かれている。意外と溜め込んでいるんだな、とその時に感じました。自分では新人のことを見えていたつもりで、実は全然見えていなかったのかのかもしれない、と痛感しました。社内でReCoBookの導入時の説明の際に、今の世代の若者は対面で直接言えないことも、PC上だと素直に書く特徴があると聞き、その時は半信半疑でしたが、実際に使い始めてみると、育った環境の違いもあり、そういう特徴も確かにあるのかもしれないと実感しています。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA(萩原店長)

 

 

 

 

【田渕専務】今の話を聞いていて、同じ店舗で日々一緒に仕事をしていると、まるで家族のような関係性だと錯覚してしまい、お互い「言わなくても分かるよね?」という一種の甘えのような状態になってしまうのかもしれないと思いました。でも実際は、家族だって直接口に出して言わないと伝わらないこともたくさんありますし、職場なら尚更です。お互いが一歩踏み込んで関わろうとし、知ろうとする、自分のことを分かってもらおうと発信をする、そういう双方の努力があってこそ、本当の意味でのコミュニケーションが成り立ち、チームとして強くなるのだと思います。ReCoBookは、上司たちがこのことに気付くきっかけになったのかもしれませんね。

ReCoBook導入で起こった店舗内での変化

ReCoBookの結果を元にどうやって新人に働きかけをしていますか?

【萩原店長】店舗での階層が『店長→工場長・営業課長→スタッフ』となっているので、基本的には、店長である私からではなく、直属の上司(営業課長、工場長)から新人に話をするようにしています。事前に、私とその上司の間で「こういう関わりをしたほうがいいんじゃないか?」という話をしています。もちろん店長である私が直接話した方が良い場合には、そうしますし、状況に応じて使い分けをしています。

日誌を使って実際にどんなコミュニケーションをとっていますか?

【萩原店長】日誌も毎日やっています。これまでは業務日誌をつける習慣がなかったので、当初は定着するか不安な部分はありましたが、新人たちはこういったWEBツールに慣れているようで、特に支障なく続けています。新人が書いている以上、「ちゃんと日誌書いて」と言っている私たち上司・先輩も見ないわけにはいかない(笑)自然と継続できる仕組みになっているように感じます。ある時、若手スタッフの一人が業務上のミスについて日誌に書いていました。そのミスについて、あまり重く捉えていないように見受けられたので、直属の上司と対応について話し合い、「原因をちゃんとわかっているか?」「次に起こさないためにはどうしたら良いか?」を本人としっかり話し合ったという出来事がありました。ミスをした事実は同じ店舗内なのでReCoBookがなくても把握できたかもしれませんが、それに対して本人がどう捉えているのか?という点についてはReCoBookがなければ分からなかったと思います。また、上司や私から指導も行うきっかけもなかったと思います。そういう意味では日々の業務のマネジメントや育成にも活用できています。  

ReCoBookがあることで上司側にも何か変化はありましたか?

【萩原店長】直属の上司たちも変わってきていると感じています。新人のコンディションが悪いという結果が出ればやはり落ち込みますし、少しでも良くなっていると嬉しい。一喜一憂しながらですが、こういう会話をマネジメント側が一緒にできるようになったのは大きな変化だと思います。でも一番変わったのは自分自身かもしれません。過去には上司として、自分のところにいる若手が辞めてしまうという経験も多くしており、自分でも若手育成が苦手という思いがありました。当時は極端に言うと自分のやり方について来られられる人だけ残ればよい、と思っていたのかもしれません。ですが、みんなが強いタイプなわけじゃないこともだんだんと分かってきて、1人ひとりに合わせてやり方を変えないといけないということを、心から理解できるようになってきたと思います。

利用している新人からの反応はありましたか?

【萩原店長】直接的には何か言われたことはありませんが、日誌上で上司や先輩がアドバイスした内容を素直に受け入れて日々の業務に生かしてくれています。例えば、店舗内での美化や、接客をする際の質問方法についてアドバイスしたことを、次の日に実際やっている様子を見ると、ちょっと嬉しくなりますね。

ReCoBook導入の成果

利用して約1年ですが、成果が数値として表れていることはありますか?

【萩原店長】私の店舗ではReCoBookを利用している入社1・2年目の離職率が「0」なことですね。これまでと比べると劇的に離職率が下がっているのは1つ大きな成果だと思います。

【田渕専務】スタッフが定着して、1人ひとりが更に成長すれば、その店舗の業績面でもプラスの影響が出るはずなので、中長期的には業績への影響についてもきちんと測定していきたいと考えています。人材育成と業績向上が繋がっていることを数値で証明できれば、さらに人材育成に注力し業績にも繋がるという良いスパイラルが出来るはずだと信じています。

経営の立場にいる専務から見た時のReCoBook導入の成果はなんだと思いますか?

【田渕専務】最初の導入目的としていた離職率の低下はもちろんですが、現場の上司の変化が大きな兆しだと感じています。私が目指す「強い組織」には現場でスタッフと日々関わる店長や課長などのミドルマネジメント層がキーとなります。経営の立場からすると短期的な業績達成も中長期の人材育成も両方とも同じ位重要だと思っているのですが、実際の現場では毎日店舗に多くのお客様がご来店される中、日々の対応で精一杯になったり、中長期的な人材育成は優先順位が下がってしまったりすることもきっとあるはず。それを今までは店長の差配に任せていましたが、ReCoBook導入によって、会社として人材育成と業績達成が両立できるような体制作りの第一歩が出来たと考えています。次のステップとしては、萩原店長のような人材育成の重要性を心から実感している店長を増やすことにトライしていきたいですね。 OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 

 

 

 

(田渕専務)

【萩原店長】ReCoBook導入時をきっかけに会社が本気で新人の離職率低下・人材育成に取り組もうとしていることを強く感じました。ツール導入だけではそう簡単に変われるものではないですが、今回は人事評価上の店長のミッションの一つに「離職防止」という項目を組み込んだことで、会社としても本気だし、重要テーマであると受け取り、しっかりとやらなくてはと腹落ちできたのだと思います。

今後はReCoBookを使ってどんなことに挑戦していきたいですか?

【萩原店長】新人への関わり方についてもっと良くしていきたいと思っています。ReCoBookを使って、新人のコンディションは以前よりも掴めるようにはなりましたが、その結果を元にどうやって関わっていくかは人次第ですから。新人には最低3年は続けられるような支援をしたいと個人的に思っています。仕事のやりがいはそう簡単に分かるものではないですし、自分自身のことを思い返しても新人時代は大変な思い出も多いです。ですが、例えば自分が新人時代に新車を購入していただいたお客様が10年経って買い替えに来てくださったりして、長く続けることで仕事の面白みも増していくものだと思います。最終的には別の道に進むとしても新人にとっては意味ある3年間だったと感じてもらえるように関わりが出来ればと思っています。  

【田渕専務】今回話した萩原店長のような良い変化を他店舗にも波及させて強い組織にしていきたいです。私どもの自動車販売のビジネスでは、販売→メンテナンス→修理→お乗り換えと一連のフォローをしているので長期的なお客様との関係性構築が重要です。そのためには、社員がしっかりと定着をしていることが事業にとっても重要だと考えています。 社員一人ひとりにとっても、数多くある企業の中からご縁があって弊社に入社してくれたのだから、「ここで働いて良かった」と思ってもらえるような支援をしていきたいです。

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(左:萩原店長 右:田渕専務)

(この記事は2016年1月時点のものです)