ReCoBook(レコブック)利用企業の声

Case.7

「人事がReCoBookを活用して『新人』と『現場上司や先輩』を繋ぎ、 会社全体で新人を育成する」

[伊藤忠建材株式会社]

ReCoBook導入事例と新人育成の取り組みを伊藤忠建材株式会社 人事総務部 人事企画課 大谷様(課長)、村上様(2014年新卒入社、人事企画課所属)にお話を伺いました。

【伊藤忠建材株式会社について】
伊藤忠建材株式会社は、住宅に使用する資材、製品を国内メーカーまたは海外サプライヤーから購入し、 国内の問屋、販売店、工務店、ゼネコン等に対して、機能やサービスを付加し販売しています。従業員374名(単体・2015年3月31日現在)

【伊藤忠建材様の新卒採用状況】
営業部門を中心に、企画系・スタッフ合わせ5名~8名の採用数
入社後は、2~3週間の新人研修後、東京本社(東京都中央区)及び全国13カ所の支社・支店等に配属される。

ReCoBookを使って人事と現場で一緒に新人を育成する。

ReCoBookを使っている時のエピソードを教えてください。

【大谷】ある地方拠点に配属された新人がReCoBookのこころチェックの結果で心身ともに「ギリギリ」な状態にあることが分かりました。仕事で 失敗できないと強く思うがあまり、動きが止まってしまって、周囲に相談もできていない状況のようでした。新人の間でもリーダー格で、責任感が人一倍強かっ たので、抱え込み過ぎてしまったのかもしれません。

結果を見て、私から現場の上司に「Aさん、疲れているみたいだけど、最近どう?」と聞いてみました。私も現場出身なので良く分かるのですが、 上司たちも、何か上手くいっていないとは薄々感じていて、心あたりはあるんですね(笑)日々接している上司側にも思うところがあるので、人事としてまずは 上司の話を受け止め、その後、「今、言っているのはAさんの個性ではなく、世代全般の特徴。その前提の元で関わってほしい」ことを伝えました。新人Aさん にも個別に話をして、今の状況を聞いた上で「失敗してもいいからやってごらん」と一歩踏み出せるよう働きかけをしました。

結果的にはどうなりましたか?

【大谷】新人と上司双方に働きかけたことにより、お互い少しずつ行動が変わりました。上司も状況を理解し、職場同僚にも話して皆で新人Aさんを見守ったり声を掛けたりしたようです。新人Aさんは今ではイキイキな状態で働いており、ほっと一安心です。

現場では新人も先輩・上司もお互い戸惑っている。

貴社の新人が現場配属後に戸惑うのはどんな点だと思いますか?

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▲人事企画課長 大谷様

【大谷】現場での先輩・上司と新人との世代ギャップは一因だと考えています。弊社では20代~60代まで様々な年代の社員が働いています。特に地方 拠点だと、同期どころか同年代の先輩が少ないこともあります。弊社の上の世代は、「若手を育てたい」「成長させたい」という気持ちを根底には強く持ってい るのですが、今の世代の新人に合った関わり方が分からない。自分自身が過去に受けたように「俺の背中を見て学べ」といった考え方を持っている人もいます。 面と向かって褒めるのも得意じゃないですしね。そういう人に限って他の人の前では「今年、自分の課に配属された新人Bさんは優秀でさ」と褒めたり自慢した りしているんですが(笑)

最近の新人全般の特徴として、失敗を恐れるあまり行動が止まってしまう傾向があるのかな、と個人的には感じています。これも教育や育った時代背景による影響が大きいと思うのですが「失敗してもいいからとりあえずやってみよう」という考え方が少ない。
本当に皆真面目で一生懸命ですよ。怒られた経験も極端に少ないので、入社して現場で初めて怒られて、戸惑うこともあると思います。

人事には「現場での新人育成を支援する」役割がある。

ReCoBookを導入することになったきっかけを教えてください。

【大谷】私たちは元々は採用担当・入社後の研修担当という立場だったので、4月に2週間新人研修を担当し、4月3週目に現場(全国の拠点)配属した後の育成は、現場に任せていました。その後の集合研修以外で人事が新人と公式に関わることは少なかったのです。

昨年の夏頃に、現場配属数か月たったある新人が「自分が当初思い描いていた社会人像とのギャップに悩み落ち込んでいるらしい」という情報を キャッチしました。新人同期での会話が偶然人事である私たちの耳に入り、私が直接会いに行って面談をしたという出来事がありました。元気に研修を終えて、 意気揚々と現場に行った新人が悩んでいたのに、私たち人事は距離が離れていることもあり、気付けなかったことに強いショックを受けました。
そんな タイミングにリクルートキャリアから、ReCoBook(レコブック)という新人のこころの状態を定期的に見ることができる新サービスの案内があり、これ で何か解決できるかも、全国の拠点にいる新人のアラートを早くキャッチできるかもしれないと思い、導入を決めました。

ReCoBookこころチェックの結果を元にを、どのような風にフォローをしていますか?

人事が報告書の結果を見て、必要に応じて新人・上司の両方に面談・電話・メールなどで働きかけをしています。弊社の従業員数は400名弱なので、人事であ れば新人、その上司たちの顔と名前、人となりが分かります。従業員数が多い場合、新人や現場のことを人事がすべて把握するのは難しいと思いますが、弊社位 の規模だと、新人にも現場にも顔が利く人事が間に入って媒介するのが一番効果的だと今は感じています。

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現場上司に直接結果を見せるということは考えませんでしたか?

上司にも開示するとなると、新人が本音を書かなくなるのでは?という点を懸念しました。弊社の新人に使用前に聞いたところ、やはり上司が見ない方が人事に 本音を言いやすいと(笑)私たち人事は採用時からすでに1年以上新人と関わっているので、本音を言ってもらえる信頼関係はできています。今はまず新人の本 音やリアルな状態を掴むことを最優先にしているので、この形での運用をしばらく継続予定にしています。

導入にあたって、現場上司からの反発はありましたか?

特になかったです。先ほどお伝えしたように規模が小さい分、人事が現場のことも知っていて、信頼関係もあったので、人事が現場の新人育成をサポートして一緒にやろうとしている、といった捉え方で好意的でした。

ReCoBookは新人にとっても一歩を踏み出すきっかけになる。

村上さんは人事企画課に所属されていますが、昨年は新人として実際にReCoBookを使ってみてどう思いますか?

▲ 2014新卒入社 人事企画課 村上様

▲ 2014新卒入社 人事企画課 村上様

【村上】ReCoBookを使っている他の同期の様子も見て思うのは、新人にとっても自分の状態を客観的に正しくとらえることができるのは非常に意味があ ると感じています。辛い状態のときは、今の自分の状態をきちんと捉えることすらできなくなってしまい、負のループにはまって相談できないということもある と思います。こころのコンディションを月1回振り返る機会があれば、自分自身でも今の状態をきちんと把握し、早めに周囲に相談したり、自分の行動を変えよ うと思うきっかけになります。

他にも新人にとっての嬉しさがあれば教えてください。

【村上】ReCoBookは人事と新人の「ホットライン」のようなものだと思います。新入社員研修が終わり現場に配属されると新人と人事との接点は少なく なりがちだと思います。配属後の新人は慣れない環境で不安なこともたくさんあります。採用時からお世話になっている採用・新人研修担当の人事は、会社での 親のような存在なので、配属後もReCoBookを通して月に1回、接点を持とうとしてくれるのは嬉しいですし、ちゃんと見てくれている、気にかけてくれ ているという安心感があります。特に地方拠点だと同期がいないケースもあるのでなおさらですね。

採用から入社後まで会社全体で新人を育成する風土を創る

最近、入社後の育成をスムーズにするために採用活動も変えたのですよね?

【大谷・村上】実は、人事総務部主導で2016新卒採用から社内の採用プロジェクトも刷新しました。今までは社員が集められてちょっと手伝う、という感じ でしたが、今年からは業務ミッションに組み込んで、社員約40名を巻き込んで進めています。採用をきっかけに社内を巻き込んで、みんなで新人を育てる文化 を作り上げることをゴールにおいています。

採用から入社後まで一貫して育てていくことは大事ですよね。

【大谷・村上】人事主体で「1+3計画」(1=採用~内定期間の1年間、3=入社後3年)というコンセプトを社内・経営層に発信し始めています。皆で育て ていく文化を醸成するために、まずは浸透するまで繰り返して発信しなくてはなりません。やっぱり自分が採用で関わった学生が入社に至ると嬉しいし、ちゃん と育てたいという気持ちになる。それがどんどん広がっていくと風土になっていくと思っています。まだ始まったばかりですが、兆しは見えてきています。

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今後に向けて(ReCoBookへの期待)

今後どのようにReCoBookを活用していきたいですか?

【大谷】今後のテーマは「現場の上司をどうやって巻き込むか」ですね。しばらくは今の運用方法が自社には合っていると思いますが、人事担当による属人的な 部分があるので、現場でもっと活用できるやり方を考えたいと思っています。上司と部下は、会話しているようで意外と会話できていない気がします。業務上の 話は当然するけど、モチベーションとかストレスの話って意外としづらい。ReCoBookが本音を話すきっかけとなればよいと思っています。

ReCoBookの利用を検討している人事の方にアドバイスをお願いします。

【大谷】新人育成の主体は現場ですが、離れている第三者の人事だからこそ出来ることもあります。人事が現場と一緒になって新人を育てていくという意識を持って、まずは配属後の新人の状態にも目を配ってみることをおすすめします。
同時に、新人が立派に活躍できるまで全社でしっかりと育てようという文化を、時間がかかっても作っていくことも私たち人事としての重要な役割だと感じています。

▲伊藤忠建材株式会社 大谷様、村上様、リクルートキャリア古谷(当時の営業担当)

▲伊藤忠建材株式会社 大谷様、村上様、リクルートキャリア古谷(当時の営業担当)

(この記事は2015年8月時点のものです)