ReCoBook(レコブック)利用企業の声

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「メックではReCoBookを、新人育成の中核プログラム、 『OJTトレーナー制度』を再活性化するために導入しました」

[メック株式会社]

メック 管理本部 人事グループ グループ長、平野真一 様に、ReCoBookを導入した経緯とその効果について詳しく聞きました(写真右は弊社 営業担当、足立)。

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【メックについて】
メックは、携帯電話やパソコンなど各種機器の頭脳部分となる「電子基板」の製造に必要な各種薬剤を作る化学メーカーです。社員の約1/3にあたる55名を研究開発部門に配置(※1)、また売上げの約1割を研究開発費に投資しています(※2)。年商80億円(連結)、従業員数 単体170名、連結294名、設立1969年。東証1部上場。国内5拠点、海外5拠点。「銅表面粗化剤」では世界トップシェアの、キラリと光る「研究開発型モノづくり企業」です。

【メックの新卒採用状況、社員の定着状況】
メックの新卒採用は毎年5名~10名程度。採用のメインは研究開発職です。新卒離職率は、ほぼゼロに近く、「正確に数えてはいませんが、ここ数年では、1年前に1人辞めたぐらいです。新卒だけでなく、会社全体で中途退職はあまりなく、平均勤続年数は毎年、伸びている状態です」とのこと。

また同社では女性活用も進んでおり、メック単体の正社員、約170名の中で男女比率は2対1、(研究開発部門でも2対1)で、女性社員が産前産後休を取った後の復職率は100%です。

なぜ人が辞めないのかと平野様に尋ねたところ、「特別な制度や施策は設けておりませんが、従業員のあたりまえの権利をあたりまえに守るよう心がけています。有給休暇、産休、育休、残業代など、いわゆる『労働者の権利』について、従業員に不利や無理が生じないよう配慮しています」との回答でした。

同社は今年で47期目。そろそろ定年退職が発生し始める時期であり、従業員構成の年齢ピラミッドを健全に保てるよう、またベテラン社員からの技術継承がスムーズに進むよう、新卒採用には今後も力を入れていくとのことです。

※1:メック単体の数値です。

※2:メック連結の数値です。

※本ページの記述はすべて取材時点2015年1月に公表されている数値、情報に基づいています。

ReCoBookの利用状況

メックではReCoBookをどのように活用していますか。

メックでは、ReCoBookを、新人育成プログラムである「OJTトレーナー制度」の質の向上のために活用しています。

活用概況は次のとおりです。

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新卒育成中核プログラム、『OJTトレーナー制度』

OJTトレーナー制度とはどんな制度ですか。

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弊社の中核部門である研究開発部門を例にしてご説明いたします。

OJTトレーナー制度とは、大きくは「新卒社員1人に対し先輩社員1人を『OJTトレーナー』として付ける」という制度です。

実施期間は新卒1年目の5月から翌年3月まで。基本目的は、「新人に、すべてを他人事ではなく『自分ごと』として考える習慣をつけさせること」です。

『OJTトレーナー』は、自分が担当している新人の『こころチェック』の回答内容を、毎月、注意深く読み込みます。

そして自分が担当している新人に、「思い詰めている」、「悩んでいる」という気配を感じた場合は、ただちに面談で確認し、解消するようにしています。

ReCoBookを導入した目的

メックがReCoBookを導入した理由、経緯を教えてください。

先輩と新入社員が一対一で向き合う「OJTトレーナー制度」は、メックの新人育成プログラムの中で中核的な位置を占めます。

しかしこれに限らず「制度」というものは、長年続けているうちに、ともすれば形骸化、マンネリ化に陥る恐れがあります。

今回、ReCoBookを導入した目的は、『OJTトレーナー』制度の再活性化です。自分が担当している新入社員の情報を事前によく知っておき、面談の質をより向上させたいと考えました。

社内で反対論は?

ReCoBookの導入に際し、OJTトレーナー(先輩社員)から反対の声が上がったりしませんでしたか。いわゆる「ただでさえ研究で忙しいのに、この上よけいな仕事を増やさないでほしい」のような。

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いえ、そういう声は特にありませんでした。

また、ReCoBookは、導入後も『OJTトレーナー』のみなさんから好評です。

ReCoBookを導入すれば「『こころチェック』の結果を毎月見る」という仕事が増えることは事実です。しかし、それをやれば面談の最適な タイミングを計ることができ、「事態の悪化」「手遅れ」を防ぐことができます。つまりトレーナーにとっては、ReCoBook導入で「大変になること」よ りも「楽になること」の方が多いわけです。

各トレーナーは、ReCoBookを「面談の会話の切り出し」に活用しているようです。「この間の『こころチェック』、『モヤモヤ』っていう結果になってたね。この『要因』として出ている部分、もう少し詳しく教えてくれる?」というように。

なるほどそのような形で活用すれば、面談の最初に、そっと腫れ物に触るようなコミュニケーションや腹の探り合いをしなくてすむので、トレーナーの精神的負担の軽減に役立つでしょう。

また回答する側の新入社員としても、月に1回、所要時間5分程度の作業なので、さほど負担にはなりません。ReCoBookでは、『こころ チェック』の回答日には、それを促すリマインドメールが自動的に送信されます。そのメールが来たら、それに反応し、5分間、ささっと記入してしまえばよい わけです。

先輩ユーザーからのアドバイス

ReCoBookの導入を検討している企業に向けて、「先輩ユーザーとしてのアドバイス」があればお願いします。

アドバイスのような大層なことはいえませんが、ほんの私見として。

ReCoBookは、良いツールですが、新卒育成の基本プログラムの「補助」として使うのが効果的だと思います。弊社でも、ReCoBookは、「『OJTトレーナー制度』の活性化のための道具」として位置づけています。

結局のところ、自分の成長に本当に責任を持つのは自分自身です。主役は、新入社員自身であり、ReCoBookはあくまでそれを補助する役割であると考えるべきでしょう。

今後の期待

リクルートキャリアへの今後の期待をお聞かせください。

メックは今後も研究開発力をさらに強化することにより、世界規模で激しい競争と環境変化が続く製造業の世界で、確かな地位を築いていきたいと考えていま す。それを実現するためにも新入社員の定着・成長は、メックにとってきわめて重要な課題ですが、リクルートキャリアには引き続きSPIやReCoBook など優れたツールを継続提供していただくことにより、弊社の取り組みを後方支援いただくことを希望します。これからもよろしくお願いします。

(この記事は2015年2月時点のものです)