ReCoBook(レコブック)利用企業の声

Case.14

新人育成を通じて中堅社員の「育成力」を上げる試み

[株式会社ネオシステム]

ReCoBook導入事例と新人育成の取り組みを株式会社ネオシステム 代表取締役社長 小島様、新人受け入れ部署であるシステム部の部長の入山様、人事部長の金高様、2015年卒新入社員3名にお話を伺いました。

【ネオシステム株式会社について】

株式会社ネオシステムは、 愛知県を中心に、IT産業エキスパートとして、オープン系・WEB系・汎用機・ネットワークの開発等、 お客様への適切なソリューションを提供しています。
従業員36名(2015年3月31日現在)

【ネオシステム様の新卒採用状況】

2015新卒採用で技術系(SE、プログラマ)で3名の採用数入社後は、2か月の新人研修後、プロジェクトメンバーにアサインされ各現場(受託先)へ配属される。

 

実践的なシステム部門の新人研修

システム部の研修の内容について教えてください

【入山様】最初の1ヶ月は人事部主導でビジネスマナーなどの研修などを行い、次の2ヶ月にシステム部の研修を行っています。それを3フェーズに分けて、フェーズごとに講師が2人ずつペアで講師を担当しました。講師も普段はお客様先に常駐しているため、1週間のうち半日をネオシステム本社で新人研修を行い、残りの期間は新人達で課題に取り組み、分からない時にはReCoBookを通して都度講師や先輩に聞くというやり方で行っています。内容も、1フェーズごとに課題を与え「①仕様理解→②製造→③テスト」を行い、それを3回やって難易度も徐々に上がっていくという実践的なプログラムにしています。部長

 

(システム部長:入山様)

研修期間中はReCoBookはどのようにご利用いただいていますか?

【入山様】新人と講師の「コミュニケーションツール」という位置づけです。新人が課題をやっていく中で、質問や疑問がたくさん出てきます。それをReCoBookの<日誌>に書くことで、講師や先輩社員はタイムリーに把握することができ、スムーズに回答(コメント)できます。今までだと新人が紙の報告書を書いて、回覧したこともありますが、講師もお客様先にいるタイムリーに返信することは難しい。ReCoBooを使えば、新人の疑問をすぐに解消でき、研修課題を着実に進めることができます。【図】使い方

研修の講師にとっては、ReCoBookはどのような嬉しさがありましたか?

【入山様】昨年の研修でもフェーズごとに異なる社員が講師をしていたのですが、講師間での連携や引き継ぎが難しいという課題がありました。新人の一人ひとりのレベル感や理解度や、他の講師が具体的に何についてどのように教えているのか把握するのが難しいのです。新人に何をどう習ったか聞いても、新人たちも初めて知ることばかりなので当然要領を得た回答は来ない(笑) 講師は、探り探り教えるという感じでした。

今年は、ReCoBook上に「新人が研修で学んだこと・そこでの疑問・課題への質問」を書いているので、講師は新人の状態や研修の内容を的確に把握して進めることができました。研修が終わった後の新人からの質問に対しては、「翌日までには必ずコメントをする」というルールで運用しましたが、大きな負荷にはならなかったようです。弊社の先輩社員たちは自分のこれまでの経験や知識を若手に伝えていきたいという意識は元々あったのですが、それをどうやって進めればいいのか、実際の場がない、という状況だったのだと思います。ReCoBookによって「場」が与えられたという感じでしょうか。

ReCoBookは新人だけでなく、先輩社員の育成力の向上にも繋がっているのですね。

【入山様】そうですね。中堅層の育成に大いに役立ったと思います。今年は講師も、「メイン講師:ベテラン、サブ講師:若手」のペアを組んでもらいました。ベテラン講師は、後輩や新人にいろいろ伝えていきたいという思いを発揮できましたし、若手講師は、ベテラン講師から新人育成について学ぶこともできました。新人に教えるといっても、どうやって教えていいのか先輩だって最初は分からないですから。講師同士で教え方についてのフィードバックをしあうことができたのも良い動きだったと思います。

とても充実したシステム研修をされていますね。

【入山様】お客様からも「実践的な新人研修をしている。業務のイメージがついているのは安心」と評価をいただきました。実際に新人が配属されると、最初はシステム全体の中の一部分の作業的なことに関わるケースが多いのですが、全体像を理解しているかどうかは重要です。研修の中では、実際にシステムを組んでみますが、完成出来るかどうかは究極どちらでもよいのです。自分なりにどう考えて進めていくのか?のプロセスの部分を重点的に見てフォローするようにしています。この時は、一人ひとりのレベルや特徴に合わせて教えることも重要です。この新人はこういうプロセスで考えるのだな、と思考の癖を把握したり、今のレベルであれば、これは時間が余るな、と追加の課題を出したり。同じ研修課題・テキストで研修を行っていても、一人ひとりにあった関わり方は違ってきます。そこはReCoBookを使って個別にフォローし、週1回の研修では、必ず全員が押さえて欲しいポイント中心に講師陣がしっかりと教えていくのが効果的だと考えています。

研修を経て配属後の新人の様子はどうですか?

【入山様】現場での仕事は忙しそうですが、前向きな様子ですかね。先輩達や会社が新人の成長を応援し、しっかりとフォローしてくれていることを「期待」としてきちんと受け止めて「もっと成長していきたい」と前向きに取り組んでいます。もちろん出来ないこともまだまだたくさんありますが、良いスパイラルで回っており、その様子は、配属先(常駐先)のお客様からの評価も頂いているようです。

図(修正版)

新人育成における人事が果たすべき役割

ReCoBook導入を社内で提案されたときのことを教えてください。

金高部長

 

 

 

(人事部長:金高様)

【金高様】新人の受け入れ先であるシステム部で、研修プログラム改訂の話が出ていることは聞いていました。皆で関わって新人を育てるというコンセプトでスケジュールなどの具体的な検討を始めたタイミングで、リクルートからReCoBookの案内があり、「これは使えるかもしれない」と思い、詳細を聞いてたのがきっかけです。会社としては、人事主導や外部委託中心で新人育成をするのではなく、システム部門が主導していくという方向性は見えていましたが、効果的・効率的なやり方が見つからずに試行錯誤していました。たとえば、受け入れ側は「困った時はいつでも相談してね」というスタンスでいても、何が分からないかも分からない新人にとっては、実はハードルが高い。育成側にとっても、関わりたい気持ちはあるけど、育成担当として一人で責任を追うのは負荷が高すぎる、という悩みがありました。

そのような状況の中で、人事の役割は新人育成のインフラを整えることと捉え、ReCoBookの導入を社内で提案しました。新人の教育そのものが目的ではなく、育成側の育成、言い換えると『新人の状態が分かり、適切な関わり(会話と動き)のためのツール』として導入を決めました。弊社の場合、新入社員は離職もないですし、ReCoBookがなかったとしても新人の教育自体はできるので、会社として投資するという判断はしなかったかもしれません。あくまで育成・マネジメントツールとしての位置づけでした。

現場配属後のこころチェックをどのように使っていますか?

【金高様】現場に配属後の新人の様子は、本社にいる人事からは分からないので、状態を把握するために使っています。現場配属直後の新人は環境も変わり、研修期間のように必ずしも丁寧なフォローがあるとは限らず、不安定になりやすいものです。成長の波に乗れてしまったら大丈夫かもしれませんが、波に乗るまでの間は、人事の方でも定期的に様子を見ながら、波に乗れない場合に引き上げを行うかの見極めを人事と現場で一緒に行うのが効果的だと考えています。弊社の場合、その後の対応を他部署と連携し、協議しながら進めていくことにしています。

導入初期と今では、こころチェックへの考え方は異なりましたか?

【金高様】先ほどもお伝えしたように、自社には新人が早期離職してしまうような極端にひどい状況ではないので、正直こころチェックはやる意味があるのか、と半信半疑でした。

夏に、初めて新人を配属した部門で、新人と上司との折り合いが悪く、上手くいっていないことが分かりました。新人と上司の性格や考え方が極端に違っていたので、かみ合わず、良かれと思ってやった新人の行動も空回り、二進も三進も行かない、そんな状態でした。ReCoBookのこころチェックの結果でも、負担感は高く出ていましたが、まだモチベーションも高かったので、しばらくは人事としては様子を見守っていました。

当時は2週間に1回のこころチェックを実施していたのですが、その後さらに下がってしまったで、人事部が上司・新人の双方に話を聞きました。その後は、紆余曲折はありましたが、最終的にはその新人を別部門に異動をさせるという決断をしました。今はコンディションも改善して、本人の持ち味を生かして日々業務に取り組んでいます。

この出来事をきっかけに新人のフォロー施策として<こころチェック>は必要だと実感しました。こころチェックがないと気付かないこともありますし、深刻度が伝わらないこともある。軽微~中度なで場合はまずは現場で解決するのが基本ですが、新人のこころの状態がレッドゾーン(ヘトヘト)な時は、当人同士に任せず、人事が割って入るべきだと考えています。

ReCoBookを導入した今年は雰囲気としてはどのような違いがありますか?

【金高様】先輩社員と新人の距離は近くなって、会社に馴染みやすくなっているのではと感じています。従業員数が約30名なので、今いる社員のことをどれくらい知っているかが、会社への帰属意識や愛着に影響します。研修期間中のReCoBookでお互い知っているので、配属された現場でペアを組む先輩社員が誰であっても馴染みやすいようです。以前は、新入社員歓迎会で顔を見たくらいで話したことない、ということもあったので、ReCoBookのおかげで今年は相互理解が進んでいますね。

今後は対象者を広げていくことも検討しているとお聞きしましたが。

【金高様】新人は慣れない環境で大変なことも多いですが、皆で関わっているので見られている安心感はあると思います。入社後数年経って、業務上一人前になった時の方が、よりケアが必要なのかもしれません。この時期になると自分の仕事に加えて、後輩の育成など周囲からの期待もどんどん大きくなる。悩みを先輩や上司に相談しても、本人が期待するほど重く受け止めてもらえなかったり、逆に会社としての期待を押し付けたりしてしまったり、ということは現実的に多く起きているはず。本人と周囲との認識のギャップを埋めるために、ReCoBookのこころチェックのようなツールは助けになると思います。年次がどうであれ、「周囲は自分のことを分かってくれない」と感じると、やはり辛いですからね。相手に心を開いてもらうためには、まずはこちらから理解しようとする姿勢が重要です。

全社で新人を育て、人を見る目を養うために

経営の立場から見たReCoBookの良さはどのようなところにありますか?

社長

 

 

 

(代表取締役社長 小島様)

【小島様】育成担当1人だけでなく、他の先輩社員や上司の皆で新人をフォローできることです。1人の担当では、新人がヘルプを出していても気づかずにスルーしてしまう可能性がある。人によって気付く・気付かないは当然ありますから仕方のないことです。ReCoBookで複数の目で新人を見守っていると、誰かが「ちょっとケア必要じゃない?」と小さな変化に気づく可能性が高まるのだと思います。

また、ReCoBookのこころチェックで新人の今のコンディションが可視化されると、それを見た先輩や上司達は「何が原因なのか?」「どうすればいいのか?」「もう少し早く気づけたのか?」などの会話をするようになります。これは今いる社員たち(受け入れ側)の「人を見る目を養う」ことそのものであり、良い特訓の機会にもなっていると感じています。

実際に社長もこころチェックの結果を見ていますか?

【小島様】ええ、見ています。この前も、現場(常駐先)に立ち寄った際に、そこに配属されている新人に会って話をしました。実はこころチェックで業務負荷が高いと回答していたので、気になっていましたが、「初めてのことばかりで分からないことも多いし怒られることもあるけど、すごく楽しい」と。「忙しい」と言いながらも、生き生きとしていましたので、それなら全然問題ない。ReCoBookの報告書だけでは全てが分かるわけではないですが、状態が分かれば、気になるから声かけてみようと思うし、聞き方も違ってくる。

もう一つ嬉しかったのが、現場の上司・先輩の変化です。今回は別件で現場に寄ったのですが、現場上司が自分(社長)と新人が話す機会を気を効かせて設けてくれました。今までにはない動きだったので、私も少し驚きました。会社全体で新人にしっかり関わっていくという姿勢を理解してくれての自発的な行動だと思うので、皆で育てる風土が醸成されつつあることを感じ、大きな兆しだと思います。

今後の貴社の人材育成に関してのお考えをお聞かせください。

【小島社長】今後も、中堅社員の育成には力を入れていきたいと考えています。中堅になるとと自分の業務遂行だけでなく、「育成力」が求められてきます。新人が大きく成長するためには、新人本人の頑張りだけでなく、指導する側の力を高めることが肝となります。人が育つと会社も育つので、「育成力の向上」は弊社の注力テーマの一つと考えています。

自分も若い頃に教育担当をやっていましたが、とりあえず自分で考えて、自分のやり方でやってみるしかありませんでした。あのやり方でよかったのだろうか?本当はもっと良いやり方があったのだろうか?と時々思うことがあります。

社員一人ひとりの育成力を上げていくことは当然重要ですが、簡単なことではありません。私の考えとしては、社内の複数人で一緒に担うことで、時に補完し、時に意見を出し合い揉んでいくことで、総和として良いものが出来ると思っています。それが結果的には各自の人を見る目も養うことにもつながるはずです。

それに、外部研修だけで個人の育成力をあげるのは非常に難しい。研修で学ぶ原理原則や正論は当然大事ですが、こうやれば必ずうまく行くという一般的な解決策はない。その場面・場面で状況は全て異なるので、実際に現場で起きている問題に対峙して解決して経験を積み上げていくしかないと思っています。実際に起きている問題を解決まで導くためのツールであることがReCoBookの評価できる点だと思っています。問題を解決するためには、まずは状況をしっかりと把握し、みんなが同じ事実を見ることに始まります。そして、いろんな人が状況に合わせていろんな解決策を考えてみて、その中から実際に一番良さそうなものを選んで解決していくことで、少しずつでも前進していけると信じています。

ユーザーとして利用している2015卒新人3名の生の声

4月の新人研修中に<日誌機能>を利用していてどうでしたか?

新人3人

 

 

 

 

(人事部長:金高様と2015新卒入社の皆様)

【Bさん】研修中に課題をやっている中で、質問や困っていることをReCoBookに書くと翌朝までに先輩や講師が回答してくれたので、疑問をすぐに解決することができて、研修中の課題をスムーズに進めることができたと思います。「質問掲示板」のようなイメージでしょうか。

【Aさん】他のメンバーの記入も見ることができたのは良かったです。新人3人で同じ研修プラグラム・同じ課題に取り組んでいたので、進捗に多少の差はあったとしても、詰まるところは似ていました。他の新人の質問への講師からのアドバイスを見ることで自分自身も学ぶことが多く、役に立ったと思います。また同じ課題をやっていても、日誌に取り上げることが違うこともある。自分だけでは気づかない観点を他のメンバーのReCoBookを見ることによって補うことができたので、3人で一緒に研修を受けている相乗効果はあった気がします。

【Bさん】いつ何があったか振り返ることができるのが良かった。後日、似たような課題に直面した時に、「そういえば、昔はどう対応しただろう」と振り返って思い出すことができました。毎日、何を学んだか書き残すことで、日々積み上げて成長して行っている感覚はありました。ReCoBookを書くことでPDSを回す訓練をしていたのだと思います。

【Aさん】毎日ReCoBookを書くのは慣れるまでは正直大変でした。「言葉の意味が違う」などフィードバックを受けることもたくさんありましたし。現場配属後の今も職場で日報を毎日書いているので、研修期間中に慣れておいて良かったな、と今は感じています。とはいえ、上司からまだまだダメだしされることが多いですが(笑)

現場配属後に、こころチェックをやってみてどうでしたか?

【Aさん】自分の結果を見た時は「確かにこんな状態かも」とある程度納得感はありました。結果を現場の上司がどう受け止めているか?は正直自分は分からないですが。

【Bさん】研修期間は順調だったので、特に苦しい思いをすることもなく、こころチェックが役に立つ、という実感は正直ありませんでした。業務も少ないので「業務量は?」と聞かれてもピンと来なかったです。現場配属後は、業務量も増えてきて、質問項目の「業務量が多い」というものに「そうそう!まさに今!」と感じるようになってきました。

【Cさん】自分は一時一度ヘトヘト(モチベーションも負担感も良くない状態)になった時があるのですが、上司や人事に何か言われるかな?と正直気になりました。その結果を見て、人事や部長などの皆さんが気にしていろいろと対応してくださったのは、本当にありがたかったです。

(この記事は2016年3月時点のものです)